君のとなりで
「クラスに来たのよ!颯君がどうしてもクラスのほうに必要だから実結から言えって。あの子、お人好しだから了解しちゃって…」

そんなことを言いに言ったやつがいたんだ。初耳なんだけど…

「誰?そいつ。」

勝手なこと言いやがって、俺はクラスより実結のほうを優先するに決まってんだろ!

「名前なんだっけ?なんかケバいかんじの子!すっごい実結に迫って断れなかったのよ。」

西田だ…あいつ、余計なことしやがって。最初からクラスのパーティーには用事があるから参加しないって言っていたのに。

「実結は?」

まだ今なら間に合うかもしれない。そう思った俺の考えは山下の言葉でうちくだかれた。

「もともと参加しないって言ってた実結が急に行くってなったから、そりゃ、実結のこと狙ってる男子もみんな行くよね。」

なんだよ、それ。すげえむかつく。
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