君のとなりで
「ま、実結はもう行っちゃったけど、一応警告。場所は駅前のカラオケだから。じゃあね。」

そう言うと山下はすたすたと階段を下りていってしまった。

駅前のカラオケはうちのクラスの場所とそう遠くはない。

「颯!行くぞ!」

悩んでいると昂に呼ばれ仕方無く歩き出した。



うじうじしているうちに時間はあっという間に過ぎて、気がつけば八時過ぎ。

確か駅のイルミネーションの受付は八時半までだったっけ。

「颯くーん!」

みんなの歌をなんとなく聞いていた俺の横にさっきまでノリノリで踊っていた西田が座ってきた。そして腕を絡ませてくる。
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