君のとなりで
「だからさー、俺と付き合おうって!実結ちゃん、彼氏いないんでしょ?」

「ごめんなさい、好きな人がいるからお付き合いできません。」

「またまたー、クリスマスイブにクラスのパーティーに来てて、彼氏いるわけないじゃん!」


そう言うと玉木が実結の顔に自分の顔を近づけた。

「やっ…」

俺は玉木の壁についていた腕をどかして実結の前に立った。

「あれ?学年一番のモテモテのD組の中原君じゃん!なんで…」

そのチャラチャラしたしゃべり方がものすごくむかつく。実結にさわってんじゃねえよ。

「悪いけど、こいつ俺と付き合ってるから。」

それだけ言うとポカンとして目を丸くさせている玉木をほって実結の細い腕を掴み、店の外に連れ出した。
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