【完】卒業。~私に優しさの処方箋をくれた人~
最後に退場していく先輩が、女の先輩だけど、泣きながらだったけど。
りんと鈴のように透き通る声でハッキリと言った
「ありがとうございました!!!」
深く、深く礼をして言った姿を私はいつまでも忘れることは無いと思った。
最後の言葉に皆が胸を打たれ、
会場内の拍手は一層沸き立った。
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「写真、撮れるかな?」
親友のすずが先輩達が来るのを玄関前で今か今かと待ち望んでいる。
あれから3年生は最後の学活を終え在校生に見送りをされる。
私達は今、それを待っているのだ。
「いけるよ、いける」