君と僕の一夜物語

足跡









ー宿屋ー



『あ。おかえり』


扉を開けると
ベッドの上にリファが座っており

その周りには

服や小物が散乱していた



「…散らかすなよ」


『散らかしてない
整理してる』


「じゃあ早く済ませてくれよな」



心なしか、物を眺める目が
いつもよりきらめいている気がした


(…服を買って喜ぶ姿は
文句無しで可愛いんだけどなあ)

あどけなさの残る少女は
手早く荷物を詰めた


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