君と僕の一夜物語


「お、美味いなこれ」

葉の風味の後に仄かな苦味と
僅かな甘味が鼻を抜ける

初めての味に、
シオンはおいしさを噛みしめた



『…私は魔女だ』

「見れば分かる」

『それでもお前は』

「そうだが?」


間髪入れずに答える

本気度が伝わったのか
魔女は少したじろいだ


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