チョコレートのように
しかし、俺には友達がいなかった。

理由は目が青いせい。

外国人みたいで気持ち悪いといつも言われた。

だから当然、とまるところなんて無い。

お金もない。

俺は死ぬのを覚悟して、深い森に入った。

昼によく入ったが、夜だから恐怖を感じる。

夜風が吹いて木の葉がかさかさと揺れる。

静寂に包まれた森林の中に、ぐすっと鼻をすする音が聞こえた。

「・・・?」

俺は静かに森の奥に入った。

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