兄貴がイケメンすぎる件
謎のイケメンと出会った件
翌日。
今日からあたしは高校2年生にあがり、新しい季節がスタートする。
その前に生徒玄関に貼り出されているクラス表を見に行くと、
そこには親友の汐崎美桜(しおざきみお)がいた。
美桜は、あたしが登校してくる姿を発見するなり笑顔であたしを呼ぶ。
「世奈ー!世奈おはよ!クラスあたしと同じだよ!」
「マジで!?」
美桜とは、高校にあがってすぐに出来た友達だ。
この高校に入ってから、あたしの中学の時の友達がみんな違う学校に行ってしまって、
独りぼっちだったあたしに優しく声をかけてくれたのが、美桜だった。
美桜は基本誰にでも優しくて、人の悪口を絶対に言わない良いコだ。
それに見た目も清楚で、肩くらいまで伸びた綺麗な黒髪に、パッチリした目に長い睫毛だから超可愛い。
しかもメイクだって全然濃くなくて、寧ろナチュラルメイクを高校に入ってからずっと貫き通している。
…美桜が羨ましい。
あたしは髪の毛茶色に染めてるし(兄貴に「お前黒髪似合ってへんで」って言われた)、
メイクだって全然ナチュラルメイクじゃないし、「清楚」なんて言われたことがない。
あたしは美桜の元に駆け寄ると、一緒にクラス表を見に行った。