兄貴がイケメンすぎる件
「!」
その瞬間、かすかに早月翔太の表情が固まる。
…誰が来たんだろ?
そう思っていたら、早月翔太はあたしに触れるだけのキスをして、
「ごめんね。ちょっと待ってて」
と、リビングを後にした。
…もっと、ちゃんとキスしたかったな…。
そう思ってちょっとだけ寂しく感じていると、ふいにあたしの携帯がまた鳴り出した。
「!」
…あ、忘れてた。
きっと健からに違いない。
出ようかどうしようかしばらく迷っていたら、そのうち着信は切れてしまった。
どうしよう。
健、怒ってるかな…。
後でちゃんと謝りに行かなきゃ。
独りそう思って携帯とにらめっこをしていたら、そのうち早月翔太がリビングに戻って来た。
「お待たせ、世奈ちゃん」
…しかし、
「!?」
何故か一緒に、何処かの子供達(4~6歳)4、5人もリビングにゾロゾロとやって来た。