兄貴がイケメンすぎる件
「いや、兄貴…!」
何で!?こんなのおかしいでしょ!!
そう思って全く納得がいかないなか兄貴のところに行くけど、
兄貴は「ええから見とけ」とそう言ってあたしを半ば無理矢理ソファーに座らせた。
そしてその瞬間目の前に映るのは、お父さんと健が向かい合わせになっている姿。
お父さんは健に向かってまだ頭を下げていて、健はそんなお父さんを前に困っている様子だ。
「…っ、」
なんで?なんでいきなり結婚の話?
だいたいあたし達はまだ高校生だし、
…ってか、それとも翔太と今すぐ別れて健と付き合えってこと!?
いや、あり得ないからそんなの!!
そう思うとますます不安になって、あたしは祈るような気持ちで健を見た。
…お願い、健。
お願いだから、断って。
…そう思っていると…
「…わかりましたよ、おじさん」
「!!」
「そこまで言うんでしたら、世奈は俺が一生守ります」
健はお父さんの言葉にそう頷いて、ニッコリ笑った。
「え、」
思わず目を見開いて二人を見るあたしに気付かずに、お父さんはその瞬間喜んで健に言った。
「本当か!?健、それは嘘じゃないな!?」
そんなお父さんの言葉に、健がまたはっきり頷く。
「はい。本当です。任せてください」