兄貴がイケメンすぎる件


そう言って、ククク、と可笑しそうに笑うそいつ。

一方そう言われたあたしは、一瞬拍子抜けして安堵した直後…

なんだか沸々と恥ずかしさと怒りがわいてきて、言った。



「っ、そっそんなんじゃないもん!ってか、だいたいそんな紛らわしい言い方する健がいけないんでしょ!」

「いや、俺はちゃんと運動するって言ったけど」

「だ、だってスカート脱げとか言われたら誰だって、」

「スカート脱いでハーパン穿けってことだよ。ハーパンくらい持ってきてんだろ?」

「~っ、」



あたしは健にそう言われると、もうそれ以上言い返せなくなって、鞄から体操着のハーパンを取り出しながら健に言う。



「っていうか、何でここに来ていきなりバスケなんてするの、」

「まーまー、話はハーパン穿いてからな」

「じゃあ、穿くから向こう向いてて」

「何で。どーせそのまま穿いてスカート脱ぐだけだろ」

「…じゃースカート脱がない」

「…」



あたしはそう言うと、健に背中を向けてハーパンを穿く。

そしてあたしが、「穿いたよ」と健の方を振り向いたら…

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