兄貴がイケメンすぎる件
しばらく携帯を弄りながらパフェを待っていたら、その時ふいに店のドアが開く音がした。
「いらっしゃいませー」
「…?」
兄貴や他の店員さんからそう言われ、入ってきたのは…
「!!…健、」
あたしの幼なじみの、健だった。
健は学校帰りなのか、スポーツバッグを肩にかけている。
「え、部活は?」
あたしが思わずそう聞くと、健は「うるせーよ」とだけ言った。
やっぱムカつくな、コイツ。
健はあたしから離れた席のカウンターに腰を下ろすと、兄貴に声をかけられていた。
「おかえり。何か食う?奢ったるで」
「マジで!?じゃあ、チョコレートパフェね!」
「ん、かしこまりー」
健はそうオーダーすると、兄貴にニッコリ笑顔を向ける。
…何だかあたしとの対応がだいぶ違うな。
ってか、チョコレートパフェって、マネしないでよ!
そう思ってキッと睨んだら、それを見ていた兄貴に「こら、世奈」と怒られた。