兄貴がイケメンすぎる件

「僕達は、真剣に愛し合ってるんです!」

「!?」

「!!」

「だから、愛し合うのに場所なんか関係ありません!行きたいっていうのは、世奈ちゃんが僕のマンションに泊まりに来っ…」

「ちょっと翔太は黙ってて!」



あたしは翔太の恥ずかしすぎる言葉に慌ててそう言うと、その口を両手で塞ぐ。

いや、間違ってはないんだけどね。

フォローしてくれるのかと思いきや、逆に怒らせちゃうようなこと言ってどうすんの!

ってか、そんなハズイ言葉兄貴に言わないでよ!


あたしはそう思いながら翔太の口からゆっくり手を離すと、恐る恐る兄貴を見遣る。


もう…せっかく、翔太との問題が解決したと思ったのに。これじゃあ…。


そう思って、



「あの、ち、違うんだよ兄貴。翔太の言ってることは…」



そう言って、兄貴を怒らせないように必死に言い訳をしようとしたら、兄貴が言った。



「………愛し合ってる、か」

「!」

< 275 / 386 >

この作品をシェア

pagetop