兄貴がイケメンすぎる件
【おまけ⑤】
「世奈ちゃんチューして」
ある日の、昼休みの教室。
賑やかなそのど真ん中で、翔太が背後からあたしのお腹に両腕を回しながらそう言った。
教室でイチャつくのは恥ずかしいから嫌だともう何度も言っているのに。
いったいこの男はいつになったらわかってくれるんだろう。
あたしは向かいの美桜にネイルをしながら、翔太に言う。
「また?やだよ恥ずかしい」
「また?って、世奈ちゃん一回も教室でチューしてくれたことないじゃん」
「あたしからはね。そりゃあここではしないよ」
あたしは翔太にそう言いながら、可愛く彩られていく美桜の爪を見つめる。
すると、そんなあたし達の会話を向かいで聞いていた美桜が言った。
「確か、翔太くんから世奈にしたことはあったよね。しかも教室のど真ん中。あ、生徒玄関でほぼ全校生徒の目の前でした時もあったね、懐かしー」
美桜はそう言うと、「でもあたしだったら恥ずかしいかなぁ」とあたしと同じ感情を口にする。
いや、あたしだって十分恥ずかしいからね。
だからあたしは、そんな美桜に言った。
「そうだよね。っていうかその話やめようか。今思い出すだけで恥ずかしい」
「え、もう?確かにあの時はビックリしたけど、今は楽しい思い出になってるのに」
「いやあたしはなってないよ」
「世奈ちゃんチューして」
ある日の、昼休みの教室。
賑やかなそのど真ん中で、翔太が背後からあたしのお腹に両腕を回しながらそう言った。
教室でイチャつくのは恥ずかしいから嫌だともう何度も言っているのに。
いったいこの男はいつになったらわかってくれるんだろう。
あたしは向かいの美桜にネイルをしながら、翔太に言う。
「また?やだよ恥ずかしい」
「また?って、世奈ちゃん一回も教室でチューしてくれたことないじゃん」
「あたしからはね。そりゃあここではしないよ」
あたしは翔太にそう言いながら、可愛く彩られていく美桜の爪を見つめる。
すると、そんなあたし達の会話を向かいで聞いていた美桜が言った。
「確か、翔太くんから世奈にしたことはあったよね。しかも教室のど真ん中。あ、生徒玄関でほぼ全校生徒の目の前でした時もあったね、懐かしー」
美桜はそう言うと、「でもあたしだったら恥ずかしいかなぁ」とあたしと同じ感情を口にする。
いや、あたしだって十分恥ずかしいからね。
だからあたしは、そんな美桜に言った。
「そうだよね。っていうかその話やめようか。今思い出すだけで恥ずかしい」
「え、もう?確かにあの時はビックリしたけど、今は楽しい思い出になってるのに」
「いやあたしはなってないよ」