兄貴がイケメンすぎる件

集まってきたクラスの女子達はそう知るや否や、「いいでしょ!?」と俺の顔を一斉に見上げてくる。

…別に頷いてもいいけど、早月がどう言うかなんだよな。

っつか、この場所で断ったところで、どーせ早月のことだから勝手に女子達が途中からついてきそう。うわ、これあり得る。

だから俺は、スポーツバッグを肩にかけながら言った。


「んー…いんじゃね?知らないけど」

「え、ほんと!?じゃあついてきちゃうよ!?」

「けど、どこに行くかも居るかも言わないよ。俺アイツに誘われた身だし」

「うん!じゃあ明日皆でさがす!」


女子達は俺の言葉に探す気満々でそう言うと、他の女子達にも、何故か声をかけていく。

…わ、マジかよ。

でも俺は知らないふりをして、やがてようやく教室を後にした。


………しかし。


「健!」

「?」
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