兄貴がイケメンすぎる件
「…ま、とりあえず落ち着けや。な?」
兄貴は優しい口調でそう言うと、あたしをカウンターの席へと案内する。
そしてすぐにオレンジジュースを用意すると、今にも泣きそうなあたしに兄貴が言った。
「突然やったな」
「…」
「何でフラれたん?」
兄貴はあたしにそう問いかけながら、あたしの隣の椅子に腰を下ろす。
あたしはその問いに、オレンジジュースを飲んだ後はっきり言った。
「兄貴のせいだからね!」
「!」
「兄貴がイケメンすぎんのがいけないんじゃん!」
あたしが怒ったような口調でそう言うと、兄貴はまるで「またか…」とでも言うように頭を抱えた。
実はあたしの兄貴、見た目も中身も全てパーフェクトで、イケメン以上に更にイケメンなのだ。
例えるなら誰だ?
…いや、わからない。
とにかくそこらへんの芸能人よりも、
超カッコイイ。