兄貴がイケメンすぎる件
あぁ、恥ずかしい。
他のお客さんもいっぱいいるのに。
でも早月翔太は特に気にしている様子もなく、ケーキを食べている。
…本当、不思議なヤツだな。
そう思ってそいつを見ていたら、またふいに目が合って早月翔太があたしを見てニッコリ笑った。
その瞬間、何故か心臓が高鳴ったような気がしたけど、気のせいだったことにしておこう、うん。
あたしはそう思うと、やがてケーキを完食した。
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「じゃあ、またね」
そして、それからお店を出たのは入店してから2時間後のことだった。
二つしかケーキを食べないつもりが、あまりの美味しさにあれから苺タルトやミルフィーユも食べてしまった。
…あぁ、体重計に乗るのが怖い。
あたしがそう思いながらも早月翔太に手を振ると、そいつはそんなあたしを引き留めるようにして言った。