兄貴がイケメンすぎる件
……?
何だか少し、違和感を感じる。
もしかして…
そう思って後ろを振り向くと、そこにはあたしの後をつけて来ている早月翔太の姿が…。
「ちょっと、何してんの!」
そいつの行動にびっくりしてあたしがそう言えば、早月翔太は「だって…世奈ちゃんが心配だし」ってうつ向いた。
…いや、その手には騙されないゾ。
何だかんだ言って、あたしの家の場所を知りたいだけでしょ、あんたは。
「心配してくれるのは嬉しいけど、絶対ついて来ないでよね」
あたしがそう言ってそいつを見ると、やがて早月翔太は「わかった、もうしない」って頷いてくれた。
…本当にわかったのか?
そう思いながらも「じゃあ、今度こそバイバイ」と手を振りかけたら、それを遮るように早月翔太が言った。
「あ、世奈ちゃん!」
「?」
「デート、楽しかったよ。また二人で行こうね、ケーキバイキング」