兄貴がイケメンすぎる件
「…!?」
一瞬、何が起こったのかわからなくて…。
頭の中が真っ白になった。
そして早月翔太は口を離すと、至近距離であたしに向かってにっこり笑い、ふっと視線を外す。
一方、周りのみんなは小さな悲鳴をあげて、びっくりしたようにあたし達を見つめていた。
「ちゃんと撮ってくれた?」
「えっ!?あ…」
「撮ってないの?」
「と、撮りました!」
早月翔太はさっき携帯を預けた女子にそう言うと、
それを返してもらい、画面を見てニッと笑った。
「撮れたよ、世奈ちゃん」
「!!」
そしてそう言って、あたしにその携帯の画面を見せる。
そこに写っていたのは、あたしと早月翔太のキス画像。
それを見ると、あたしは思わず恥ずかしくなって、赤い顔を隠すようにそれから顔を背けた。
「…っ…」
すると早月翔太は、そんなあたしから視線を外して、その場にいる皆に問いかけた。
「ね、世奈ちゃんと元彼のこと、この紙にまとめたの誰?」