兄貴がイケメンすぎる件
そんな早月翔太の問いかけに、みんなは3年の先輩達の方を向く。
「…君たち?」
そして早月翔太がそう聞きながらその先輩達の元に行くと、
先輩達は慌てた様子で首を横に振って言った。
「ち、違うよ翔太くん!アタシらはっ…」
「そんなことしてないもん!」
だけどいくら首を横に振っても、早月翔太は信じることなく、
その二枚の紙を先輩達に押し付けるようにやって、言った。
「…じゃあ、後で僕と世奈ちゃんのキス画像あげるから、それ、写真にしてこの紙に貼っといてよ」
「え…」
「あ、それと名前も書いといて。“12人目の彼氏は、早月翔太です”って」
「!!」
「…僕が、世奈ちゃんの最後の彼氏だから」
早月翔太はそう言うと、びっくりしてたたずんだままのあたしの腕を引いて、
「行くよ、世奈ちゃん」とその場を後にした。