心も体も、寒いなら抱いてやる
玄関に降りて靴を履いてから、短い尻尾をパタパタ振って喜びを表現しているビィの前にしゃがんで顎をモミモミしてやり、

「たくさん遊んでもらいなね」とビィに、
「じゃ、お疲れ様」と俊に、
「じゃ、またね」と花蓮に言って玄関のドアを開けた。

「だから散歩に行くって」

振り向くと、ビィのリードをつかんだ俊がにらんでいる。

「もしかして私も?」

「そうだ。マネージャーなんだから付いてこいよ」

花蓮がなぜかにやにやしている。


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