心も体も、寒いなら抱いてやる
「時給いくら?」

「え?」

「夜のバイト」

「900円」

「やすっ!」

思わず俊がみのりに振り向く。

「夜のバイトで900円て安くない?」

「だって近所のさびれた居酒屋だもの」

「で、ひと月いくらになんの?」

「だいたい1日5時間、週に5日働いているから9万円くらいかな」

ふーん、と何か考えている。

「そのバイトさ、来月から半分にして、おれんとこでバイトしてくんない?」

「俊君のバイトって?」

「ビィのシッター」
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