心も体も、寒いなら抱いてやる
「じゃあ……」

床の上の彼の視線が突然みのりに向いた。

「じゃあさ、みのりが連れて行ってよ。ひまそうじゃん」

今までのしょんぼりした風情からは一転、言葉にも目つきにも剣があった。

え、なんで私?

ていうか、なんで私の名前を知ってる?

それもなんで呼び捨て?

さらにはなんで私が初対面の、花蓮の彼氏と思われる男から命令される?
< 14 / 209 >

この作品をシェア

pagetop