心も体も、寒いなら抱いてやる
焼肉奉行に徹している花蓮に視線を移し、「引きこもりとは違うんじゃね?」と抗議する。
みんなの皿に焼けたカルビやロースを適当に振り分けながら「引きこもりじゃなきゃなんなのよ」と花蓮がすかさず応答する。
みのりは俊と再会したとき遭遇してしまった姉弟げんかを思い起こして、またこのまま喧嘩がヒートアップするんじゃないかと緊張したが、意外にも「ま、そんなもんだけど」と俊が認めた。
「でも太一のせいじゃないよ」
「ごめん」
「だから太一のせいじゃないよ。それより俺が転校した後、いじめがなくなったって聞いて、いまさらだけどほっとした」
ずっとずっと俊の心に中にへばりついていた滓が、ようやく消えた。
みんなの皿に焼けたカルビやロースを適当に振り分けながら「引きこもりじゃなきゃなんなのよ」と花蓮がすかさず応答する。
みのりは俊と再会したとき遭遇してしまった姉弟げんかを思い起こして、またこのまま喧嘩がヒートアップするんじゃないかと緊張したが、意外にも「ま、そんなもんだけど」と俊が認めた。
「でも太一のせいじゃないよ」
「ごめん」
「だから太一のせいじゃないよ。それより俺が転校した後、いじめがなくなったって聞いて、いまさらだけどほっとした」
ずっとずっと俊の心に中にへばりついていた滓が、ようやく消えた。