心も体も、寒いなら抱いてやる
「まさか付き合ってんの?」

「違うわよ! 俊くんのところで働いているのよ」

「はい、じゃ次は俊。続きをプリーズ」と、今度はトングを俊に突き出す。

「実はさ」

「実は?」と、太一が相手の手を入れる。

「おれさ、あり得ないけどモデルやっててさ、で、マネージャーが盲腸で急に入院しちゃってさ、で―――」

「私が代理でマネージャーをやってくれってみのりに無理矢理お願いしたの。でね、最後の仕事が明日からの撮影ロケってわけ」

俊が最後まで言わないうちに花蓮が最後の部分を説明した。
< 149 / 209 >

この作品をシェア

pagetop