心も体も、寒いなら抱いてやる
花蓮の弟の俊、そしてみのりの弟の太一は中学の同級生でとても仲が良かった。

みのりが高校に入学して花蓮と仲良くなるきっかけとなったのも、弟同士が仲がいいという話題からだった。

みのりは広くて洋館作りの花蓮の家が好きでよく遊びに行き、逆に俊はしょっちゅう太一の部屋に遊びに来ていた。

中学1年生のころの俊は他の子よりも小柄で華奢で、まだ小学生の幼さを存分に残す少年だった。

元気で活発。

でもガサツな太一とは違って何をしてもどこか品がよく、育ちの良さってこういうものか、とみのりは思った。
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