心も体も、寒いなら抱いてやる
「るせえな」

「え?」

「小さかったとか可愛かったとか、うるせえよ、ちびまるこ!」

みのりと花蓮の会話はちゃんと耳に届いていたらしい。

ちびまるこ!?

「あ、もしかしてこの髪?」

みのりは昨日カットしてきたばかりの前髪を押さえる。

「やっぱり変かな。美容師さんが今はやりだから、絶対に似合いますよっていうから切ってみたんだけど」

額の上でばっさりとそろえられた前髪をつまんでちょんちょんと引っ張ってみる。

「そんな斬新なぱっつん前髪、いい女しか似合わないに決まってんだろ。お前のただのおかっぱじゃん」
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