心も体も、寒いなら抱いてやる
「それで、明日からでもお願いしたいのだけど、大丈夫かしら」

妖艶な笑みを投げかけられ、思わず「はい」と応えそうになった。

だけどいったい何をお願いされているのか話が見えない。

思わず隣の花蓮を見る。

「すみません、実はまだ彼女にちゃんと説明していないんです。適役だから逃げられたら困ると思って」

花蓮は実にかわいらしい目つきで「ごめん」とみのりに謝った。

出た。

花蓮の『キラーごめんなさいフェイス』。

「あら、そうなの。じゃあ手短に話すわね。ルカのマネージャーの田口君が急に盲腸で入院しちゃったから彼が復帰するまでの間、みのりさんにマネージャーをお願いしたいの」

「はい?」

しばし絶句。

しかしそんなみのりを微笑みながら見つめる美しき女2人。

そのプレッシャーに耐えながら、みのりはようやく尋ねた。
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