僕と8人の王子
食堂で!?
何かブツブツ言ってるなと思ったら、竜が隠れてこっちを見ていた。
「覗きか、竜はいい趣味をしてるんだね」
気づかれていないと思ってたのか、名前を呼ばれてやっとばれたと認識をする竜。
「な、ち、ちげーよ‼︎お、俺はだな、あの、タ、タオルをだな、その…」
「いい訳は鼻血を拭いてからにしてくれないかな」
動揺しまくっていたのに翡翠の一言で急に黙り込んでしまった竜に笑いが止まらない僕。
笑すぎて出た涙を拭いながら。
「ふふふ。いいよ、誤魔化さなくても。それより、皆には黙っててくれないかな?」
予想外の言葉だったのか、2人とも驚いていた。
「ひなって、意外と切り替え早いのな」
「ん?あぁ、何ていうの?1人に知られたらもう100人に知られても平気的な」
「おぅ、そうか。まぁ、悪気があってこの高校入って来たわけじゃないみたいだし、俺は誰かにバレない限りは言わねーでやってもいいぜ」
「ただし、条件付きでな‼︎」
その瞬間、ニヤリと笑った竜を見て、何だかとてつもなく嫌な予感がした。