琥珀の記憶 雨の痛み
「別にいいよ、あの子前から良く来てくれてた常連さんだし」
当の嶋田くんはと言えば、あっさりとその話を了承した。
彼は松本くん経由でユウくんがお店に現れた時の話は知っていて、その後の成り行きはDJブースからずっと見られていたようだ。
「って言うかその前に、あの日何があったのか詳しく聞かせてよ」
ここでもネタにされてからかわれるのか、と、自習に訪れる人も大分減ってきて人もまばらな夏休みの教室で、私は頭を抱えたのだけれど。
実はそういうワケでもなく、ブースの中から様子を窺いながら、何か揉めてるんじゃないかと内心ハラハラ心配しながら見守ってくれていたらしい。
「まあ何もなくて……っていうか、良いコトあったみたいで良かったね?」
私に彼氏が出来た事を知って、面白がって騒いだのは嶋田くんではなく亜樹と、何故か松本くんだった。
亜樹は私の彼氏を見たいから、嶋田くんとナツを会わせる時に自分も一緒に連れて行けとうるさい。
松本くんも同行すると譲らなかった。
「新田、俺はユウとも久しぶりに話したいんだけど」
と、DJ嶋田はにこりと微笑む。
どれだけ大人数にさせる気だ、と内心では少々うんざりもしながら。
でも彼の言う、「紹介されていきなり2人きりにされても困るんだけど」もごもっともだ。
それにこうやって、学校の友達とバイトの友達がちょっとずつ混ざり合って繋がりが膨らんでいくことには、正直胸が躍っていた。
当の嶋田くんはと言えば、あっさりとその話を了承した。
彼は松本くん経由でユウくんがお店に現れた時の話は知っていて、その後の成り行きはDJブースからずっと見られていたようだ。
「って言うかその前に、あの日何があったのか詳しく聞かせてよ」
ここでもネタにされてからかわれるのか、と、自習に訪れる人も大分減ってきて人もまばらな夏休みの教室で、私は頭を抱えたのだけれど。
実はそういうワケでもなく、ブースの中から様子を窺いながら、何か揉めてるんじゃないかと内心ハラハラ心配しながら見守ってくれていたらしい。
「まあ何もなくて……っていうか、良いコトあったみたいで良かったね?」
私に彼氏が出来た事を知って、面白がって騒いだのは嶋田くんではなく亜樹と、何故か松本くんだった。
亜樹は私の彼氏を見たいから、嶋田くんとナツを会わせる時に自分も一緒に連れて行けとうるさい。
松本くんも同行すると譲らなかった。
「新田、俺はユウとも久しぶりに話したいんだけど」
と、DJ嶋田はにこりと微笑む。
どれだけ大人数にさせる気だ、と内心では少々うんざりもしながら。
でも彼の言う、「紹介されていきなり2人きりにされても困るんだけど」もごもっともだ。
それにこうやって、学校の友達とバイトの友達がちょっとずつ混ざり合って繋がりが膨らんでいくことには、正直胸が躍っていた。