もう、好きじゃないから

幸せになりたい

「チーフ!10ありました。」
「追加してくれる!」

スタスタッと陳列コーナーに
加える作業。

「すみません…。」
値段のカードを付け替えるのに
下を向いてた私は、
「はい、少々お待ちください。」

ふと、顔を上げた。
「……。奏……。何で?…。」
変わらない柔らかな笑顔。
「みさき…。迎えに来た!やっぱ!
忘れるなんて…無理だ!!」

ガシッと、抱きしめる奏。

「くる…しいよ。奏…。」

そんな私をチーフがふっと笑って

「みさきちゃん。奏様のお迎えだわ!
返してあげる。」

「えっ???チーフ何で奏の事?知ってるの??」

「知ってるも何も!私の弟!!まぁ義理だけど!」

「はぁ???えっ?」
挙動不振な感じのわたし?

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