あの日、僕等は罪を穴に埋めた─secret summer─
「さっそくだけど、佐倉さんと景山さんは残念だったね。君達、特別に仲が良かったんだろう?」
「っ、ええ、そうですね」
じわり、じわり、真綿で首を絞められていくような感覚。
「この事件は連続殺人の可能性が高いって警察も発表していたけど。その辺、どう思う?」
「……さあ、俺達には」
しまった、とは思ったけれど。つい不自然に俯いてしまった。そこに付け込まれない筈がないのに。今の男の顔は見なくたって解る。
「次は君達かもしれないんだよ?」
(わかってる、そんなこと)
「怖くはないのかい?」
(怖いに決まってるだろ)
「友達が殺されているのに?」
(もう黙れよ!!)
怒りに持っていかれるな。何を言われても、どんなに突っ込まれても、怪しくても、白を切れ。暴かれる前に終わらせろ。
「佐倉さん、景山さん、そして藤川くんに相馬くん、笠岡くん……ああ、あと、」