あの日、僕等は罪を穴に埋めた─secret summer─
「な、今日はなにするよ」
「あー、確か夕方から祭りがあったよな」
「おお!あったあった!!」
「じゃあさ、そこで何かやらね?」
「あはっ、さんせー!」
同級生は俺達六人を除けば他に九人。
男女共に普通に全員で仲が良かったと思う。とは言え、常に十数人で集まることは少ない。俺達はこの六人で固まることが多かった。
「千秋ってたまにえげつないこと言うからな~」
「は?なんでだよ」
「本当のことだろ?」
「あはははは」
「ざっけんなよ!お前ら!」
村長の息子で、勝手し放題の俺。
明るく、ムードメーカーな幸次。
八方美人だけど、憎めない綾。
大人っぽく、頭の回転が速い早紀。
優しさと、常識を持つ男前な聖。
おっとりしていて、女の子らしい天然な美菜。
性格も、見た目も、恐らく価値観でさえもバラバラの六人。でも、不思議と居心地が良くて。ずっと、一緒に居た。ずっと、ずっと。