一方通行
「さーくらー!」


「なに?」


私はさくらにぎゅーと抱きついた。


「ちょっ、なに?」


「さくら、充電中。」


「なにそれ、いらないでしょ。そんなの。」


「いいや!私には必要不可欠!」


「仲良しなんだね。」


でたなっ!怪人、フシギーマン!


「仲良し?フッ、そんなもんじゃないわ。」


私たちは仲良しのいきを超えた。超仲良しのしんy…


「幼なじみなんだよね?」



くっ!まだ決まってないところで…
強敵…


「そーよ。でもそんなもんじゃないわ。」


もう1度仕切り直して…

私たちは!


「親友?」


「え、えぇ。そーよ。よ、よくわかってるじゃない。」


「本城さんにいろいろ聞いたんだ。」


本城さんからいろいろ聞いた?

どんなことだろう。

さくらのことだから…

「優希がいないと生きていけない!」とか

「優希は私の全て!」とか言ってるんだろうなー!!


「それでさくらはなんて?」


うきうき♡


「如月翔くんと仲がいいって。」


翔と…仲がいい…


「それから!」


ぁ、ここからがさくらから私への思いね♡


「如月くんと橘さんは仲が良すぎていつもケンカしてるって。」


………違う…


「ケンカするほど仲がいいって言うけどケンカはほどほどにね!」


…違う…違う…ちっっがーーーーーう!!

これは私が望んでいたものとまるで違う!

これは夢だ!悪夢だ!!


「さくら!違うよね⁉︎これ夢だよね⁉︎」


「なに言ってんの。ホントのことじゃない。」


あぁ…神さま…私を悪夢からときはなって!


「俺もそれは悪夢だと思いたい。この被害妄想女と仲良いはごめんだ。」


「あぁ、神様。まずはこのバカの性格から直していただきたい…!」


「もう、よくわからない!瀧本くん!気にしないで!全然気にしなくていいから!」
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