最初で最後の私の恋物語
「えっ!?」

思わず目を見開いてしまった。

中庭にいる浅村君は、鳥にエサを

あげたり、花に水をかけていたり

していた。

あり得ない

普段あんなにチャラチャラしていつも

不機嫌な顔しているのに、

今はまるで別人のような

とても優しい顔だ。

浅村君のあんな顔、初めて見た。

いつもこんな顔をすればいいのに・・・

浅村君のことをじっと見ていると、ふと

彼と目があってしまった。

私と目があった瞬間、浅村君の顔は

ほんのり赤かった。



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