終わりかけの永遠に
その日の放課後。
私は、緊張気味に千歳くんに話しかけた。


「ねぇ、千歳くん」

「ん?どうしたの、莉愛」

「あ、明日、文化祭だね」

「うん。いよいよ本番だね」

「うん...それでね、明日、一緒に回らない?」


返事が怖くて、俯く。
告白している訳じゃないのに、変な緊張感が襲う。


「...うん。もちろん。っていうか、俺は元々そのつもりだったよ。出番に莉愛に会えなきゃ困るしね」


元々、私と回るつもりだった...

それを聞いて、思わず笑みが零れる。


「そっか!よかった!じゃあ、また明日ね」

「うん。また明日」


帰り道、私は喜びを抑えきれないまま帰った。
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