終わりかけの永遠に
カフェに戻ると、千歳くんはいちごみるくを飲まずに待っていてくれた。


「待たせてごめんねっ」

「ううん。大丈夫。でも、このいちごみるく凄いねー...」

「ほ、本当...こんなに飲めるかなぁ...」

「んー...二人で飲めば大丈夫じゃない?」

「えっ...!?」

「え、だって、そういうメニューなんじゃないの?」

「そ、そうだけど...っ」


千歳くんといるとビックリしたり熱くなったり恥ずかしくなったり大変。
でも、それがすごく楽しくて、心地いい。


「これってさ、一緒に飲むのかな?」


千歳くんの純粋な疑問も、私を赤くさせるには十分で。


「そ、そう...かな?」

「...一緒に、飲む?」


見詰められると、目を逸らせない。

やっぱり、好きなんだなぁって分かる。


「う、うん...」


私の返事を聞くと、千歳くんはストローに口をあてた。
私も、恐る恐る口をあてる。

すごく、近い...っ。

今まで何度も飲んできたいちごみるくは、今までより一番甘かった。
< 112 / 128 >

この作品をシェア

pagetop