終わりかけの永遠に
永遠その6

永遠の終わり頃

部室に入ると、千歳くんは一人で座っていた。


「お疲れ様」


私がそう声をかけると、千歳くんは振り返って、「うん。お疲れ様」と返してくれた。


「...隣、おいでよ」


千歳くんに促され、私は千歳くんの隣の椅子に腰掛ける。
薄暗くて、千歳くんの顔はあまりよく見えない。


「...成功してよかったね」

「うん。本当、よかった」


よく見えないけど、千歳くんの声色で、笑っているのが分かる。
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