終わりかけの永遠に
音楽が終わった後、足早に去っていく騎田くんの後を追う。


「待って!騎田くん!」


騎田くんは怠そうに振り返る。


「なんだよ」

「騎田くん、芸能界に興味ない?」

「なに、そのドラマみたいなスカウト」

「騎田くんの歌声、やっぱり魅力的だと思うの!」


私の言葉に、騎田くんは呆れたような眼差しを向けてくる。
突然そんなこと言われて、きっと騎田くんは困ってるだろうけど、私は諦めたくなかった。


騎田くんを、歌手としてデビューさせたい...!

そう、思った。
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