終わりかけの永遠に

少しだけ

「で、軽音部を設立した、と」

「うん!」

「咲良もどうか、と」

「うん!」

「無理に決まってんじゃん!」


次の日の朝。
只今、咲良をスカウト中。


「えぇー...楽しいよ?」

「まず私楽器無理だから。っていうかすごいねぇ、莉愛は」

「え?練習すれば誰だって...」

「じゃなくて!騎田千歳のために軽音部まで作るなんて」

「だって、騎田くんには才能があるもん。あのままほっとくのはもったいないし!」

「本当にそれだけが理由?」


咲良の質問の意味がよく分からなかった。
それだけって...それだけだし。


「そうだよ?」

「...まぁいいや。騎田千歳も楽しそうなら。」


咲良はなんだか呆れてるような顔。
私、なんか変なこと言ったかな?
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