終わりかけの永遠に
「確かに騎田千歳はすごい。莉愛をそこまで夢中にさせちゃうんだから」


咲良はうんうんと納得したように頷いた。


「でしょ?」

「うん。騎田千歳って結構優しいんだね。莉愛の言うこと、聞いてくれてるみたいだし」

「そうなの。強引に連れ回してるような感じなんだけど、私についてきてくれるんだよね」

「冷たいヤツかと思ったら案外違うのねー。だったらあのキャラ止めればいいのに」

「あのキャラ?」

「誰もを遠ざけちゃうような冷たいキャラよ。何?あのキャラ。作ってんのか?」

「いや...そういう性格なんじゃ...?」


とは言うものの、私ももったいないと思った。
あんなに歌もギターも上手いのに、人を惹き付けることが出来ないのはもったいない。
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