終わりかけの永遠に
「...とにかく、これからいらねぇこと言うな」

「...ごめん」


違和感は感じる。
でも、何も分からない現時点で、騎田くんに言えることは何一つ無い。


後から入ってきた春川先生は、部室内の空気に少し驚いた様子だった。


「...どうかしたんですか?」

「...いや、なんでもねぇよ」


騎田くんはそう言いながらギターの手入れを始めた。


「それならいいんですが...今使っているギターとベースは、古いので、新しいの部費で買えることになりました。良ければ、騎田くんと朝比奈さんで買いに行ってくれませんか?」

「え、先生は?」

「すみません、今日はこれから出張が入っているんです」

「分かった。行こうぜ」

「う、うん」


騎田くんの後を着いていき、私は部室を出た。
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