終わりかけの永遠に
中学3年の新学期。
俺は、教室のドアの前で固まっていた。

理由は至極単純で、ただ、教室に入る勇気がなかったのだ。
臆病でいつもビクビクしていた俺は、絶好のイジメのターゲットだったらしく、小学生の頃からイジメを受けていた。
それが苦痛で、トラウマで。

またこのクラスでもいじめられるのかな、と不安を抱えていた。


「ん?何やってんの、お前」


背後から声がして、俺は後ろを振り向いた。
そこには、少し日焼けしている、短髪の活発そうな男子生徒が立っていた。


「あっ...ごめんなさい...」


俺は慌てて道を開けた。


「お前もこのクラスなの?」

「えっ...あ、はい...」

「んじゃ、こんなとこで突っ立ってないで入ろうぜ?」

「えっ?あ、いや...」

「おはよーみんなー!」


俺の話を聞かず、ソイツはドアを開け、クラスメイトに挨拶を始めた。
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