終わりかけの永遠に
俺は自動販売機でジュースを二つ買って、教室に戻った。

教室を出た理由を作るために。


「おかえり、千歳。どこに行ったのかと思ったよ」


不気味な笑みを浮かべたソイツが、目の前にやってきた。


「お、ジュースじゃん。俺に?ありがとな。やっぱ気が利くな」


俺が返事をする前に、ソイツはジュースを俺の手から奪い取った。

それを、明が見ている。
さっきより、寂しそうな顔で。

俺があんなこと言ったから?
それとも、心配してくれてる?

今は、どっちもしてほしくないな。

だってさ、辛くなるだけなんだから。
明の悲しそうな顔、見たくないな。
明には、笑顔が似合う。

その笑顔を今奪っているのは、間違いなく俺だ。
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