病的に両価的

証明

『証明』


灰色が揺れる
記号のような
図形のような

とても哀しい夢を見て
縋るように手を握る

他称 他薦
僕らの価値は他人任せ
警鐘鳴らして叫んでみても
不確かなまま揺らいでる

俺じゃなきゃいけないことなんて
どうせこの世には何も無いよと

悲観する君の隣で
僕は少し咳をして
薄い台詞を口にする

分からないんだ何もかも
君も僕も他の誰かも
自信なんて無いんだよ

僕らが存在した証
そんなものが何故だか欲しくて
ただひたすらに生きている

だから僕は憶えていよう
せめて君だけ憶えていよう

たとえ明日が来なくとも

隣の君を憶えていよう

< 15 / 15 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:2

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

マイノリティA
六崎/著

総文字数/1,250

詩・短歌・俳句・川柳4ページ

表紙を見る
《詩集》螺旋階段
六崎/著

総文字数/2,397

詩・短歌・俳句・川柳15ページ

表紙を見る
アンドロイドメランコリー
六崎/著

総文字数/3,205

詩・短歌・俳句・川柳15ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop