病的に両価的

残像

『残像』


周囲の色が刻々と変わってく
車窓を流れる景色のように
味気無く過ぎていく

鮮明だったのは君が居た記憶だけ
日差しを受けてきらりと光る

綺麗だねって
隣どうし
恥ずかしげもなく笑い合ってた

昏い空の下
人波に酔いながら
思い出すのは
どれも些細な瞬間で

それがきっと

幸せってやつだったんだ

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