身長差43センチのふたり。



高遠くんは、ずっと私だけを見てくれる――?


『雛乃ー?大丈夫?もうお風呂入って1時間は経つけどー!』

「えっ、ウソ…ッ!?」


ずっとバスタブの中で考え込んでいたら、1時間も経っていたらしく、心配になったらしいお母さんがお風呂のドア越しに声を掛ける。


『…倒れてるわけじゃないとね?』

「うんっ、大丈夫!」

『のぼせたらいかんけん、早く出てきー?』

「ん、分かったー!」


私の安否を確認して安心したのか、お風呂のドア前にかかっていたお母さんの影が消えた。

ふー…っ、そろそろ出なきゃ。本当にのぼせちゃう。

ザバッとバスタブから身体を出して、シャワーを少し浴びた私は、浴室を後にした。



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