身長差43センチのふたり。
「どっ、どうしたの?」
緊張が最高潮に達して意味の分からないことを口走っていた私は恥ずかしくなって、咄嗟に話題を変える。
高遠くんと電話なんて初めてだから、何かあったんじゃないかと思ったのもある。
『ん?あー…雛乃の声が聞きたくて。』
「えっ…?」
さっきより少し小さくなったその声は、ちょっと照れ臭さを孕んでいて。
私と同じように高遠くんも一緒のことを考えていたんだと分かったら、すごくすごく嬉しくて赤くなった頬を緩めずにはいられなかった。
「わっ、私も…!」
『ん?』
「私も…高遠くんと話したいなって、…思ってた、よ…っ?」
私はいつも高遠くんに幸せをもらってばかりで。
小さなことでも私だって高遠くんに気持ちを伝えたい。
中々言葉では表せないこの気持ちを、ほんの少しでも高遠くんに届けたいんだ。