身長差43センチのふたり。
『ま、とりあえず。』
「?」
急に笑顔になった華ちゃんが怖いと思ったのは、その笑顔がブラックだったから。
ブラック華ちゃん登場…なんつって。
なんて、冗談言ってる場合じゃなかった。
『高遠恐怖症、克服しようか♪』
「……はい?」
ブラック華ちゃん、またまたとんでもないこと言い出しました。
高遠…恐怖症?何その病名。
高遠くんのこと、確かにビビってるけど、そこまで深刻だったっけ?
『大丈夫。この華様が、雛乃の心臓バクバクをドキドキに変えてあげるから!』
「え、どこにその必要性が?」
『まぁまぁ。』
まぁまぁじゃないよっ!というツッコミも虚しく。
ブラック華ちゃんは、その黒い笑顔を貼り付けたまま席を立ち、久松くんの元へと行ってしまった。
何なんだ…一体。
久松くんと喋り始めた華ちゃんの背中を見つめつつ、昨日も2人話してたよなー…大分仲いいのかな?もしかして付き合ってるとか?なんてことを思っていると、久松くんと目が合った。
華ちゃんも私をちらちらと見ている。
何この感じ。