身長差43センチのふたり。
「おっ、おおおおはようっ、高遠くんっ!」
『お、おはよう…。』
しっ、失敗したぁーっっ!
高遠くんの元へ近寄った私は、恥ずかしさに高遠くんに顔を上げることができず、オマケにこれでもかと噛みまくった。
挨拶の一言も言えない自分がツラい。
こんなコミュ障だったなんて…ショック極まりない。
噛んだ私に、高遠くんがちょっと引いてるのも感じ取ってしまった。
お、おはよう…って、おずおずとした挨拶は、引いている証拠だ。
「あ、あのっ…小日向 雛乃です。」
『……え?』
「今日は一日、よろしくお願いしますっ」
初対面の人には自己紹介、これが基本。
ま、まぁ…私はずっと遠巻きで見てたんだけど、それを知らない高遠くんにとって私は絶対に初対面の人というカテゴリーに入るはず。
そう思って、自分なりに自己紹介をしたわけだけど――…、
『くっ……あはははっ』
何故か高遠くんに笑われました。